暑い季節、キラキラと涼やかな魅力で私たちを楽しませてくれるガラスのうつわたち✨今回は、そんなガラスのうつわの魅力を紐解くべく、廣田硝子の廣田社長にお話を伺ってきました!前編・後編に分けてお届けいたします。
■昨今の「かき氷ブーム」や「レトロブーム」を受けて、大きく変化したと感じることはありますか?
かき氷で使われるような鉢や皿といった商品は陶器・漆器がメインとなることが多いのですが、弊社では昔からずっと作り続けてきた商品のひとつです。ブームを受けてあえて商品開発をしたわけではないので、大きく変化したというよりかは、継続して手掛けてきたものに再注目していただいたと感じています。
■レトロでかわいい御社商品といえば、「雪の花」シリーズが思い浮かびます。このシリーズはどのような特徴がありますか?
昭和に制作された型を今でも大切に使って作っています。縁の乳白色の部分はうつわ全体を成型後に再度熱を当てることによって色を出していますが、冷えた状態になるまでどんな仕上がりになるかはわかりません。ひとつひとつ、職人さんの熟練の技によって色合いが生み出されていきます。
■廣田硝子の商品を、お客さまにどのようなシーンで使っていただきたいと考えていらっしゃいますか?
日常生活の中でぜひ使っていただきたいです。
私はもともと、家業を最初から継ごうと思っていたわけではいませんでした。なのでガラスの仕事を始めるまでは、ガラスに対して「飾るもの」「特別なときだけに使うもの」という印象を持っていました。
ガラスの仕事を始め、実際に商品を使ってみてから思うのは、「食器として作られたものは、実際に使ってこそ魅力を発揮する」ということ。ぜひ皆さまも、日常の中で「使うもの」としてご利用いただけたらと思います。
■社長ご自身のお好きな御社の製品と、その使い方を教えてください。
「大正浪漫硝子」ですね。丈夫で使い勝手が良く、アイスコーヒーを入れるととても綺麗なのでよく使っています。
■ガラス製品のお手入れ方法について、おすすめの方法はありますか?
ガラスの良い点は、透明感があること、そして入れたものの味を損なわずに保ってくれるところにあります。なかなかガラス製品には「割れやすい」というイメージを抱いている方も多くいらっしゃるとは思いますが、お手入れ次第では非常に長持ちするうつわです。
紫外線で変色する場合もあるのでなるべく日の当たらないところで保管し、 傷がつかないよう、丁寧に手洗いしていただくことで、より長く使っていただくことができます。
後編に続きます!
ガラスは、主成分から作り方まで、国内のみならず世界中どの国でもガラスの製法や制作過程がほぼ同じなんだとか。くわしく見ていくと…
主成分:珪砂(オーストラリア産)
【主な作り方】
①1,300~1,400度で加熱、12時間かけて溶かす
②溶けたら12時間中に取り出して成形
何てハード…! 個性や特徴を出すことが非常に難しい中、職人さんのノウハウ・経験を大切にして唯一無二のガラスを作り続けていくこと。それは一朝一夕には成し遂げられない、素晴らしいことなのだと、お話を伺っていて感じました。
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