栗盛俊二先生インタビュー最終回の今日は、現代の曲げわっぱについてのお話です。
「その時代に良いとされるものでないと、伝統工芸品は後世まで残りません。」と栗盛先生。
例えば今の時代、電子レンジや食洗器を使う家庭が大多数を占めるようになりました。そこでそういった現代の家庭事情を考慮し、電子レンジや食洗器にも対応できる商品を開発されたそうです。食洗器に対応可能な商品にするために、接着剤は無害な耐水性接着剤に変え、ビアカップやおわんにも無害のウレタン樹脂を使っています。
伝統工芸品の世界は、栗盛先生の言葉をお借りすると、「褒めてもらうだけだとモノとして残らない。」というシビアな世界でもあります。これから先も残り続けていくための工夫として、栗盛先生は「木の良い部分だけにこだわって作り続ける」ことや、今までの曲げわっぱにはない加工、例えば「らせん状にしたものを巻き込む」や「木の幅が狭いものを使う」ということを構想されているそうです。狭まることなく、次々と広がり続けていく曲げわっぱの未来が、栗盛先生にははっきりと見えていらっしゃるように思いました。
今回で栗盛俊二先生へのインタビューは最終回となります。栗盛先生、ご協力いただきありがとうございました。
■栗久/おわん(中サイズ):税込8,250円
※写真の中央の商品のみのお取り扱いです。
□西武池袋本店 7階(北B2)=くらしのぎふと