栗盛先生は、イギリスジャパンフェスティバルや中国の両国工芸士交流会、オーストラリア・メルボルンでの海外展示やニューヨークでの展示・制作実演など、平成初期に海外での展示会などに多数参加されています。参加された経緯や、どのような内容だったのかを伺いました。
経済産業大臣指定の伝統工芸士として、他の20人ほどの職人の皆さんと一緒に「文化使節団」として海外展示会に参加されたという栗盛先生。海外の職人との交流を交えながら、日本の伝統技術もご披露されたそうです。
伝統工芸品の作り手が海外へ行くと、滞在期間の現地での生活を思い出しながら新しい形が生まれていく、と栗盛先生は仰っていました。実際に誕生したのが、トップ画像にもあるビアカップや、おわんなどです。この国ではうつわはこういう使い方をしているんだ、という発見を曲げわっぱに当てはめたことで新しい商品のヒントを得たといいます。
栗盛先生はこれまで、お客さまからの声だけでなく、海外からも曲げわっぱ発展のヒントを得て商品の幅を広げてこられました。時代が移り変わる中、「今の日常生活に合った曲げわっぱ」とは何か、これからの曲げわっぱの展望について、次週、最終回でお話を伺います。