今回は飛騨高山の大自然から生まれた三百年の味「飛騨自慢 鬼ころし」でおなじみ、老田酒造店の老田英夫さんにインタビューをいたしました。老田酒造店のこだわりや、老田さんおすすめの一本などを伺いました。
杜氏の信条
「酒は麹・酵母が醸すもの。杜氏・蔵人は愛情をもって良い醗酵環境を整える努力をするのが職務。自然と向き合い、感謝する気持ちを持ち続けたい。」これは老田酒造店の、茂島義弘杜氏の信条です。ひとつひとつの丁寧な作業が、本当のおいしさに繋がると信じて皆で醸しております。
酒蔵のある高山市は、岐阜県北部の飛騨地方に位置します。観光地としても人気があり、国際会議観光都市にも指定されています。城下町の中心、商人町として発展した上街、下町の三筋の町並みを合わせた「古い町並み」が観光の中心で、多くの方々が必ず訪れます。弊社の直売店もこの「古い町並み」にあります。飛騨高山にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
おすすめの一本は「できたてそのもの」
老田酒造店のお酒の中で、いま私がおすすめしたい一本は「飛騨高山 純米大吟醸 生原酒」です。こちらは50%まで磨いた、岐阜県産のひだほまれを使用しております。アルコール度数は17.3度とやや高く、味わいは濃醇辛口です。11月に搾ったままのお酒を無濾過で瓶詰めしているので、新酒ならではの新鮮さを味わえます。まだガスも残っており、できたてそのものの味わいを楽しんでいただきたいですね。
古来より日本で疫病は鬼が引き起こすと言われてきました。「鬼ころし」の元祖である老田酒造の「飛騨自慢 鬼ころし」は、ラベルに疫病除けの神様である鍾馗(しょうき)様が鬼を退治する様が描かれています。こんな今だからこそ、鬼ころしで乾杯してみるのもよろしいのではないでしょうか。