今回は姫路の地酒「龍力」でおなじみ、本田商店の北原さんにインタビューをいたしました。本田商店のこだわりや、北原さんおすすめの一本などを伺いました。
本田商店の歴史とこだわり
本田商店は1921年創業、2021年の10月1日に創業100周年を迎えました。龍力では「米の酒は米の味」を基本理念として酒造りを行っております。一番重要な「お米」の特徴を活かす為に、「技術」を磨き、「酵母」や「麹」などをセレクトしていきます。龍力が使用する山田錦は、最高品質とされる「兵庫県特A地区産」です。”良い酒造りは、良い米作りから”という信念のもと、特A地区産山田錦の地元の蔵元であるからこそ、山田錦を追及し、田んぼの土壌成分や土壌違いによる味わいの違いを研究しております。
龍力の描く”美味しい”は後味のキレです。お酒の味わいの前半部分は使用しているお米や精米歩合によって左右しますが、後味のキレは造りによるものと考えております。だからこそ、龍力では吟醸造りに特化し、全てのお酒を大吟醸と同じ手間をかけて仕込んでおります。
コウノトリと日本酒
その中でも私のおすすめの一本は、「龍力 特別純米 しぼりたて」です。こちらは兵庫県の日本海側の但馬地区で、「コウノトリ育む農法」によって生産された酒米「五百万石」を使っています。コウノトリ育む農法とは、収穫が終わった冬場の田んぼに水を張り、コウノトリのエサとなる生き物を育て豊かな土壌をつくるなど、自然との共生や環境に配慮した農法です。飲むことで、環境活動の貢献につながるお酒とも言えますね。味はマスカットやブドウのような甘みと酸味が特徴です。しぼりたてのフルーティー、ジューシーさをぜひ味わってほしいですね。
龍力では、いち早く全量酒造好適米に取り組み、いち早く生原酒に取り組み、いち早く大吟醸酒に取り組むなど、日本酒の新しい楽しみ方を提案するための「挑戦」を行ってまいりました。創業100周年を迎えてもなお、挑戦を続け「よろこんでもらえるよろこび」を追究し続けます。